ホーム › 解説記事 › ランサーズとクラウドワークスの手数料を案件金額別に比較
手数料・手取り

ランサーズ・クラウドワークスの手数料はどちらが安い?案件金額別の手取り比較

ランサーズは契約金額(税込)の一律16.5%、クラウドワークスは契約金額のうち10万円以下の部分20%、10万円超〜20万円の部分10%、20万円超の部分5%の段階制です。どちらが安いかは案件金額で逆転します。計算すると、税抜の契約金額がおよそ15万4千円を超えるあたりからクラウドワークスのほうが手取りが多くなり、それ以下ではランサーズが有利です。この記事では、5つの金額帯で手取りを検算し、固定報酬と時間単価の違い、「手数料が安い=得」とは限らない理由、直接契約に切り替えるときの注意点を整理します。

公開:2026-10-07|最終確認:2026-10-07|約6900字

ランサーズとクラウドワークスの手数料の仕組み

2026年10月7日に両社の公式ページで確認した内容を、先に表で整理します。

ランサーズクラウドワークス
受注者の手数料契約金額(税込)の16.5%契約金額(税抜)の10万円以下の部分20%、10万円超20万円以下の部分10%、20万円超の部分5%
計算の単位契約金額の全額に一律金額帯ごと(超過累進のような部分計算)
端数手数料は切り上げ(消費税は切り捨て)公式の記載で確認できた範囲では未確認(要確認)
依頼者側の手数料契約金額(税込)の5.5%を別に負担この記事では扱わない
タスク形式全方式で16.5%一律20%
出金時のコストこの記事では未確認(要確認)楽天銀行100円、他行500円(税込)

ランサーズ:契約金額の16.5%、手数料は切り上げ

ランサーズの手数料は、契約金額(税込)に対して16.5%です。以前は最大20%の段階制でしたが、2022年10月1日以降の仮払いから一律16.5%になりました。同時にクライアント側にも5.5%の手数料が導入されています。プロジェクト方式、コンペ、タスク、時間報酬、月額報酬、パッケージのいずれも同じ率です。

端数処理は公式のお知らせに明記されています。「消費税は切り捨てになり、手数料は切り上げになります」。つまり、手取りは1円単位で端数分だけ少なくなる側に倒れます。たとえば契約金額が11,000円なら、11,000円×16.5%=1,815円ちょうどです。一方で3,333円なら3,333円×16.5%=549.945円となり、切り上げて550円です。

見落としやすいのが、プロジェクト方式で計画(フェーズ)を複数に分けた場合、各計画ごとに手数料が適用される点です。率が一律なので合計はほぼ同じですが、フェーズごとに切り上げが入るため、細かく分けるほど端数分だけわずかに手取りが減ります。大きな差ではありませんが、頭に入れておくと検算で慌てません。

クラウドワークス:10万円以下の部分に20%がかかる段階制

クラウドワークスは、契約金額を3つの帯に分けて、それぞれの部分に別の率をかけます。

  • 10万円以下の部分:20%
  • 10万円超20万円以下の部分:10%
  • 20万円超の部分:5%

たとえば契約金額(税抜)が30万円の場合、100,000円×20%+100,000円×10%+100,000円×5%=20,000円+10,000円+5,000円=35,000円です。30万円全体に20%をかけるわけではなく、実質の手数料率は35,000円÷300,000円=11.67%になります。

消費税の扱いも押さえておきます。公式ガイドによれば、手数料は税抜の契約金額に対して計算され、そのシステム利用料にも消費税10%がかかります。ワーカーの受取額は「(契約金額+消費税)−(システム利用料+消費税)」で、式にすると(契約金額−システム利用料)×1.1になります。契約金額10万円なら、システム利用料20,000円に消費税2,000円が加わり、受取額は110,000円−22,000円=88,000円です。

タスク形式は一律20%です。時間単価(時給)の契約は、1週を1つの単位としてシステム利用料を計算し、週をまたいだ繰り越しはありません。週ごとの報酬は多くの場合10万円以下に収まるため、時間単価の契約は実質的に常に20%の帯で計算されます。この点は後半の「固定報酬と時間単価」で数字を使って説明します。

出金時には振込手数料がかかります。楽天銀行宛てが税込100円、他行宛てが税込500円です。少額を何度も引き出すと、この固定費が効いてきます。

案件金額別の手取り比較表(検算済み)

比較の基準をそろえるため、税抜の契約金額を5段階に設定します。ランサーズは税込の契約金額(税抜×1.1)に16.5%がかかり、クラウドワークスは税抜の契約金額に段階制がかかります。手取りは両方とも「消費税を含む受取額」で比べています。数値はnodeで計算し、手元で再検算したものです。

契約金額(税抜)ランサーズ 手数料ランサーズ 手取り(税込)クラウドワークス 手数料(税抜)クラウドワークス 手取り(税込)差額(CW−ランサーズ)
10,000円1,815円9,185円(83.5%)2,000円(税込2,200円)8,800円(80.0%)−385円
50,000円9,075円45,925円(83.5%)10,000円(税込11,000円)44,000円(80.0%)−1,925円
100,000円18,150円91,850円(83.5%)20,000円(税込22,000円)88,000円(80.0%)−3,850円
300,000円54,450円275,550円(83.5%)35,000円(税込38,500円)291,500円(88.3%)+15,950円
500,000円90,750円459,250円(83.5%)45,000円(税込49,500円)500,500円(91.0%)+41,250円

括弧内の%は、依頼者が支払う税込金額(税抜×1.1)に対する手取りの割合です。読み方のポイントは次のとおりです。

  • 10万円以下の案件では、クラウドワークスは常に20%、ランサーズは16.5%なので、ランサーズが有利です。
  • 30万円ではクラウドワークスが約1万6千円有利、50万円では約4万1千円有利になります。金額が大きいほど差が開きます。
  • 表のランサーズの手取りには、クライアント側の5.5%は含まれていません。クライアントの総支払額は、10,000円(税抜)の案件で11,000円+約605円です(概算)。依頼者が手数料込みの総額を気にして予算を絞ると、受注額が下がることがあります。

どこで有利・不利が逆転するのか

クラウドワークスの手数料額が、税抜契約金額の16.5%と等しくなる点を探すと、10,000円+契約金額×10%(10万円超20万円以下の範囲)=契約金額×16.5%から、契約金額は約153,846円です。税込でいうと約169,200円です。これを下回る案件ではランサーズが、上回る案件ではクラウドワークスが、手取りの点で有利になります。nodeで153,000円・154,000円・155,000円の場合を計算すると、153,000円ではランサーズが約60円有利、154,000円ではクラウドワークスが約12円有利、155,000円ではクラウドワークスが約83円有利で、境目がおよそ15万4千円で確認できます。

ただし、実際には切りのよい金額の案件が多く、この境目が意味を持つのは「15万円か16万円か」のような場面だけです。実務では「10万円以下ならランサーズ、20万円を超えるならクラウドワークス」と覚えておけば十分です。プラットフォーム比較ツールで、自分の案件金額での手取りを並べて確認する

消費税と振込手数料を含めた実際の手取り

クラウドワークスで契約金額10,000円(税抜)の案件を受けた場合を、最後まで追ってみます。

契約金額 10,000円 + 消費税 1,000円 = 11,000円
システム利用料 2,000円 + 消費税 200円 = 2,200円
受取額 = 11,000円 − 2,200円 = 8,800円
他行へ出金する場合の振込手数料 500円(税込)→ 口座に入る額は8,300円(依頼者支払額に対して約75%)

少額案件をこまめに出金すると、振込手数料の比率が跳ね上がります。複数案件をためて出金するか、手数料が安い口座(公式ガイドでは楽天銀行宛てが100円)を使うなどの工夫が必要です。ランサーズの出金時の手数料は、この記事の作成時には公式の記載を確認できていません。ご自身の出金方法に合わせて、ヘルプで最新の金額を確認してください。

もう1つ押さえておきたいのが消費税です。受取額に含まれる消費税分は、そのままあなたの所得ではありません。課税事業者(インボイス登録事業者)であれば、受け取った消費税を納税する必要があります。免税事業者の場合の扱いも含め、判断は個別状況によって変わります。細部は税理士や税務署に確認してください。

固定報酬と時間単価で、手数料はどう変わるか

クラウドワークスでは「固定報酬の大型案件」が有利

クラウドワークスの手数料の計算単位は、固定報酬なら「その契約の金額」、時間単価なら「1週間の報酬」です。この違いが手取りに直結します。

月に80時間働き、時給2,500円(月20万円)の場合
固定報酬で20万円の1契約: 20,000円+10,000円=30,000円(実質15.0%)
時間単価で週5万円ずつ(4週): 10,000円×4週=40,000円(実質20.0%)
差: 10,000円(税込で11,000円)

同じ20万円でも、時間単価の契約だと毎週10万円以下の帯に収まるため、実質20%がかかり続けます。月額で作業内容と金額を決められるなら、固定報酬の契約にまとめたほうが、クラウドワークスでは手数料が下がります。ただし、固定報酬は作業が想定より延びたときのリスクを自分で負います。時給に換算して必要な時間を見積もれているか、納品範囲を明確にしているかが前提です。

ランサーズでは固定報酬と時間単価で率が変わらない

ランサーズは全方式で16.5%なので、手数料面では固定報酬と時間単価で差が出ません。選ぶ基準は、作業量の見積もりやすさと依頼者の予算の組みやすさになります。フェーズ分けをする場合は、前述のとおり各フェーズごとに手数料が切り上げられる点だけ意識しておけば十分です。

案件を分割・併合するときの注意

クラウドワークスで30万円の案件を10万円ずつ3契約に分けると、手数料は20,000円×3=60,000円になり、1契約でまとめた場合の35,000円より25,000円(税込27,500円)多くなります。逆に言えば、複数回の発注になりそうな案件は、最初に包括的な契約にまとめる提案ができれば手数料が下がります。ただし、依頼者の予算の都合や、成果物の確認タイミングを考えて分割するほうが、お互いに安全な場合もあります。手数料だけで判断せず、リスクとのバランスを見てください。

ランサーズは一律なので、分割しても手数料の合計はほぼ変わりません(330,000円を3フェーズ110,000円に分けても合計は54,450円で同額)。

手数料が安い=得とは限らない理由

手数料率だけを見て、安いほうに案件を集中させるのは危険です。手取りに効くのは次の3つの掛け算だからです。

月の手取り = 受注できる案件数 × 平均単価 × (1−手数料率)− 営業・応募にかかる時間のコスト

案件数:受注できる量が違う

手数料が高くても、自分のスキルに合う案件が多く、応募の競争が少ないプラットフォームなら、月の売上総額が大きくなります。次は仮定の数字による比較です。

  • A:手数料10%のサービスで月2件×3万円=6万円 → 手取り5万4千円
  • B:手数料20%のサービスで月5件×3万円=15万円 → 手取り12万円

実際の案件数は職種やジャンルによって大きく違います。同じ「ライティング」でも、ランサーズとクラウドワークスで募集の数や単価が違う場合があります。手数料率を比べるより先に、自分の職種で実際にどれくらい募集があるかを確認することが大切です。

単価相場:平均単価が違う

手数料率が低くても、そのサイトで取れる案件が低単価ばかりなら、手取りは少なくなります。たとえば、記事1本1,000円の案件と、1本5,000円の案件では、時給換算の手取りは全く違います。単価相場はジャンルとプラットフォームの組み合わせで決まります。

応募・営業にかかる時間

応募文を書く時間、見積もりのやり取り、採用されなかったときの時間が、受注できた案件の時給を押し下げます。採用率が20%なら、5件応募して1件受注です。応募1件に30分かかるなら、受注1件あたり2時間半が営業コストです。この時間を作業時間に含めて時給換算しなければ、手数料の差以上に実質時給がずれます。単価計算ツールで、手数料・作業時間・営業時間を含めた単価を計算する

プラットフォームの使い分け

実務では次のように使い分ける人が多いです。10万円以下の細かな案件はランサーズ、20万円以上の継続的な大型案件はクラウドワークスの固定報酬、というように、案件の大きさと種類で選びます。手数料が下がる条件(大型案件、固定報酬のまとめ契約)に当てはまるかを、受注前に確認する習慣をつけてください。

継続案件を直接契約にするときの注意点

クラウドソーシングで信頼関係ができた依頼者と、手数料を避けて直接契約にしたいという考えは自然です。ただし、規約上のリスクを理解しておく必要があります。

規約で禁止されている行為がある

クラウドワークスのメッセージのガイドラインでは、「本サービスを介さない直接取引及びその勧誘・提案をするもの」と、メールアドレス・住所・電話番号などの直接の連絡先を記載したメッセージ(サービス外連絡申請で承認された場合を除く)が、送信できないものとして挙げられています。違反すると、一時的な利用停止などの対応が取られる可能性があるとされています。ランサーズについては、今回は規約の条文を確認できていません。利用規約の最新版を必ず読んでください。

案件が終了した後でも、「契約期間中に知り合った相手と手数料を避けるために別途契約する」ことは問題視されることがあります。規約には、契約終了後の一定期間の直接取引を制限する条項が含まれている場合があるため、該当条項の有無と期間は事前に確認してください。確認できなければ、プラットフォームのサポートに問い合わせるのが確実です。

直接契約にすると自分でやることが増える

  • 契約書・発注書:契約内容、報酬、納期、修正範囲、知的財産権の帰属を自分で書面にします。
  • 請求書の発行:プラットフォームが代行してくれていた請求・入金管理が自己責任になります。インボイス登録をしている場合は、適格請求書の記載事項を満たす必要があります。
  • 源泉徴収:報酬の種類(原稿料、デザイン料など)によっては、依頼者が源泉徴収をする場合があります。手取りの計算に影響するため、請求書の書き方も含めて確認が必要です。
  • 未払いリスク:プラットフォームの仮払いの仕組みがなくなるため、前払いや着手金、分割払いの設計が必要です。

手数料を払っていた分、これらのリスク管理やバックオフィスの手間がまとめてあなたに戻ってくると考えてください。源泉徴収や適格請求書の扱いは、源泉徴収・インボイス計算ツールで請求額と振込額を試算する

手数料の差額で判断する

継続案件が月10万円なら、ランサーズの手数料は月16,500円、クラウドワークスなら20,000円(税抜)です。年間で約20万円から24万円の手数料負担になります。直接契約によるリスクや手間と、この金額を比較して判断します。大型の案件(月30万円以上)なら、手数料の絶対額が大きいので検討の価値があります。少額の案件なら、手数料を払ってプラットフォームの保護を使うほうが安全という見方もできます。

このガイドの限界

  • 手数料の率や計算方法は改定されることがあります。この記事は2026年10月7日に確認した公式情報に基づいています。
  • 表の手取りは、税抜契約金額で比較しています。ランサーズの契約金額が「税込」で管理される案件と、クラウドワークスの「税抜」管理を同じ土台に揃えるため、税込金額=税抜×1.1とみなしました。実際の案件画面の金額表示と一致しない場合があります。
  • クラウドワークスの手数料の端数処理、ランサーズの出金時の手数料、各社の継続契約・直接契約に関する細かな規約は、公式で確認できていません。
  • ランサーズのクライアント負担5.5%は、受注側の手取りではなく依頼者側の総支払額に影響します。表には含めていません。
  • 報酬の源泉徴収や消費税の納税は個別の事情で変わります。判断に迷う場合は税理士や税務署に確認してください。
  • ココナラなどのスキルマーケットとの比較は、ココナラの手数料を解説した記事もあわせてどうぞ。

まとめ:金額帯とお金の流れで選ぶ

手数料だけで比べるなら、税抜で約15万4千円までの案件はランサーズの16.5%、それを超える案件や固定報酬でまとめられる案件はクラウドワークスの段階制が有利です。時間単価の契約は、クラウドワークスでは実質20%、ランサーズでは16.5%になります。ただし、手取りを左右するのは手数料率だけではなく、受注できる件数、単価相場、営業にかかる時間です。直接契約への切り替えは、規約と事務負担を確認してから検討してください。案件ごとの比較は、プラットフォーム比較ツールに金額を入れるのが早道です。

本記事は一般的な情報の提供を目的としたもので、個別の税務・法律相談ではありません。制度は改正されることがあるため、実際の判断は国税庁などの公式情報や、税理士などの専門家にご確認ください。